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N.D.R.システムの概念 その5 「ユニット間の距離」

.05 2010 N.D.R.システム comment(0) trackback(0)
N.D.R.システムでは複数のユニットを使います。

ユニットをどう配置するかによって同じユニットを使ったとしても、その効果はちがってきます。

下図は、同一のユニットを使ってそれらの配置する距離を変えた場合です。

N.D.R.ユニット間の

ユニット間の距離(X,Y、Z)が離れている場合と、近い場合を比べてみしょう。

全く同じユニット構成であっても、「ユニット間が離れている」 ほうが、音場に奥行きと広がりがでます。
では、どんどん離していくとどうなるか。

音場は大きく深くなりますが、音のピントが甘くなってきます。

「空間イメージは大きくなるが、現実感がなくなってくる」 と言えばいいんでしょうか。
「音に実在感がなくなってくる」 という感じです。

では逆に、どんどん近づけていくとどうなるか。

音はシャープになってきますが、音場のスケールや奥行き感は小さくなってしまいます。

ギリギリまで近づけると…ユニット1発の通常のシステムに近い音場になります(^^;)

また、エンクロージャ容積がどうしても小さくなってきますので、低域のスケール感もなくなってきます。
(しかもユニットが多い分、相対的な容量はさらに小さくなってしまって、おなじエンクロージャ容積だったら、ユニット1発の普通のシステムのほうがいい音がする…ということも起こります(^‐^;))

ということは、やはりどこかに 「ちょうどいいバランスの距離」 があるような気がしますね。

これは、使うユニットの性質(口径、指向性など)や、システムを置く部屋の広さ、システムから壁までの距離、部屋がライブかデッドか、小音量で聴くか大音量で聴くか、左右のシステムを離して置くが近づけて置くか…なんかの条件でもかわるようです。

ですので、「ユニット同士の距離は××cmがベストである」 とは決められないということでしょうね。

やはり、使うユニットの性質に合わせて、その都度ベストな距離をさがしていくしか方法はなさそうですね…(^‐^;)
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N.D.R.システムの概念 その4 「ネットワーク回路」

.25 2010 N.D.R.システム comment(0) trackback(0)
マルチウエイシステムの場合、チャンネルデバイダーなどを使わない限り、通常は帯域分配のための 「ディバイディングネットワーク回路」 が必要です。

N.D.R.システムの製品が出た当時(1980年代初期)は、チャンネルデバイダーはまだ気楽に使える段階ではありませんでしたので、マルチウエイといえばコイルとコンデンサと抵抗からなるネットワーク回路が必要でした。

N.D.R.システム(の製品)は、どれもマルチウエイ方式ですから、当然ネットワーク回路が組まれていた訳です。
でも、普通のネットワーク回路とはちょっと違っていました。

というのも通常のネットワーク回路では使用されない 「ある部品」 が使われていました。

まずは回路図をご紹介しますね。

ネットワーク回路  D-254

これは、N.D.R.システムの中でも、私が最も好きな音だった 「D-254」 という製品のネットワーク回路図です(^‐^)
一見して、通常のネットワーク回路では使われていない部品があることに気づきますね。

別の製品の回路もご紹介しましょう。

ネットワーク回路  D-203

これは 「D-203」 という製品の回路図です。
回路がシンプルになってきたので、「ある部品」 がわかりやすくなってきました。

さらにもうひとつご紹介しますね。

ネットワーク回路  NDR-166

これは 「NDR-166」 という製品の回路図です。

もうおわかりですね(^‐^)

「トランス」 が使われているんです!

トランスはいずれも 「ウーハー」 の回路に挿入されているのがわかります(D-254はリアスコーカーにも挿入されています)

開発者であられる河野さんのお話では、トランスを挿入することによってアンプの出力はスピーカー(ウーハー)と直流的にカットされる状態になり、ウーハーのf0(エフゼロ)におけるインピーダンス反射と逆起電流の影響をアンプに与えにくくする効果があるとのことでした。
その結果、位相ひずみの改善、低域パルスの低減、超低域における動作の安定化などの音質改善効果があるということです。

また、トランスは異なるインピーダンスのユニットを効率よく接続するための 「インピーダンスマッチング」 のために利用されていることもわかります。
河野さんはこの部品を 「M.I.M.トランス(モーショナル インピーダンス マッチング トランス)」 と呼ばれていました。

さらに、トランスのタップ端子を切り替えることによって 「ウーハーの利得を相対的に可変できる」 回路にもなっているようです。

これはおもしろいですね!

たくさんの異なるユニットを使う場合、そのインピーダンスと能率合わせ?には苦労しますが、インピーダンスマッチングトランスを使うとコントロールの範囲がひろがりますね(^‐^)
まぁ、周波数特性がよくて、希望の巻き線比のトランスを入手するのはかなりむずかしそうですが…。
価格さえ気にしなければ 「特注」 という手もありますね(;^‐^;)

次回は、N.D.R.システムにおける 「直接音」 と 「背面音」 のバランスの取り方などについて、私が実験してわかったことなどをご紹介しますね。
どうぞお楽しみに!(^‐^)

【本ブログに掲載している回路図はオリジナルの回路図をもとに新たに描き起こしたものです。回路はオリジナルと同一ですが、表現方法(配線の取りまわしを含む)が一部異なります】

N.D.R.システムの概念 その3 「スーパーベースラジエータ」

.18 2010 N.D.R.システム comment(0) trackback(0)
N.D.R.システムでは、低域をのばすための特別な工夫がされています。
それが 「スーパーベースラジエータ」 と呼ばれるものです。

スーパーベースラジエータはドロンコ-ンユニットを使った低域補完方式なんですが、通常のドロンコーンとは動作方法がすこし違います。

構造は下図のようになっています。

スーパーベースラジエータ 構造図

上図において、空気制動板(固定部)というのはエンクロージャの 「背面板」 に相当します。
エンクロージャの背面板に扇形の穴が4つ開いていると考えればいいですね。

4つの穴が開いている部分の裏側、つまりエンクロージャの内側には 「ドロンコーンユニット」 が取り付けられています。
そして、表側には 「空気制動板(可動部)」 がセンターのネジによって取り付けられています。

組み立てるとこんな感じです ↓

スーパーベースラジエータ 外観図

「空気制動板(可動部)」 は回転させることができます。

ここを回転させることによって、下図のようにドロンコーンの前面の穴の大きさを可変できる構造です。

スーパーベースラジエータ 可動部動き
(空気制動板(可動部)がちょうどシャッターのような働きをして、開口部の大きさを調節できるようになっています)

「全開」 にするとドロンコーンの利きが最大になり、シャッターを閉じていくと最後には 「全閉」 となり密閉型に近い状態になります。

では、ドロンコーンの前にこんな穴を作ってどういう効果があるんでしょうか。

開発者であられる河野さんのご説明によると、ドロンコーンの前面にも空気負荷をかけることによって、パルシブな信号に対しては密閉型に近い動作(たとえシャッターを全閉にしていなくても)が期待でき、持続的な信号に対しては適度な空気負荷によって 「空振り」 をおさえつつ、ドロンコーンからの低域補完も期待できるしくみだそうです。

楽器の音でいえば、「ティンパニの強打のようなパルシブな信号では密閉型、オルガンや低音弦のボウイングのような持続的な信号ではドロンコーン型の動作をする」 とういうことをおっしゃっていました。

さらに開口部の面積を可変にすることによって空気負荷の強さをコントロールし、ドロンコーンの反応周波数や放射面積を調整できるという、便利でユニークな方式です(^‐^)

ドロンコーンの取り付け位置ですが、エンクロージャの形状によってちがいます。

エンクロージャが 「三角柱」 を基本としたタイプでは前面を除く後ろ2面に、「四角柱」 を基本としたタイプでは背面にのみ設置されていたようです。
いずれにしてもドロンコーンは 「前面」 には設置されていませんでした。

ではこのドロンコーンを使った 「スーパーベースラジエータ」 はどれだけの効果があったのか?

「D-203」 という製品では、エンクロージャ内容積27リットル、20cmウーハーと25cmクラスのドロンコーンを使い、周波数特性グラフを見ますと、50Hz~20kHzがフラット(-6dB 平均音圧93dB)、10Hzで74dB、15Hzで80dB、20Hzで83dB、30Hzで78dB、40Hzで74dBのレスポンスがあります。

この資料からすると、かなり低域補完能力があったようですね。

D-203は私も聴かせていただいていましたが、とても雄大な音だったと記憶しています。
オルガンの 「地を這うような音」 や、「バスドラムのアタック音」 が腹に響いた感じがありましたね(^‐^)


さて、N.D.R.システムの特徴はエンクロージャの構造やスーパーベースラジエータだけではありません。
実はネットワークにも、ユニークな回路が組まれていました!

次回はこの回路についてご紹介しますね。おたのしみに!(^‐^)

N.D.R.システムの概念 その2 「ユニット配置」

.05 2010 N.D.R.システム comment(7) trackback(0)
N.D.R.システムは、三角柱(あるいは三角錐)の各側板にそれぞれA,B,Cのユニットを設置し、それらを同相で動作させます。

N.D.R.ユニット配分

ここで、通常ならばA,B,Cのユニットには同じ構成のものを使って、同じ音圧レベル(音量)で動作させたいと思いますよね? 思いません?(^‐^)
理屈的には、そのほうが 「点音源」 に近い感じで動作しますので、普通は誰でもそう考えると思います。

でもN.D.R.システムでは必ずしもそうではないようですね。

まず、N.D.R.システムでは 「Aのユニット(青)」 と 「B,Cのユニット(ピンク)」 の音量比を調整できるような回路になっています。

「A」 対 「B,C」、つまり 「直接波」 対 「モノーラル成分+ステレオ成分」 の音量比率をコントロールできるということです。

また、光陽電気さんで販売されていたN.D.R.システムの製品は、A,B,Cすべてのユニットが全く同じ構成になっているものはありませんでした(少なくとも私が知っている範囲ではそうでした)

ここで手元にある資料からわかる範囲で、製品ごとに構成ユニットをご紹介してみますね。

【製品名 D-254】
Aユニット(直接波用) 構成:3WAY
●ウーハー : コーラル10L-60B 
●スコーカー : コーラルMD-60 
●ツイーター : コーラルH-60 

Bユニット(モノーラル成分再生用) 構成:スコーカーのみ
●スコーカー : コーラルMD-60 

Cユニット(ステレオ成分再生用) 構成:スコーカーのみ
●スコーカー : コーラルMD-60 

【製品名 D-203】
Aユニット(直接波用) 構成:2WAY
●ウーハー : フォステクスFW-200
●ツイーター : フォステクスFD-55

Bユニット(モノーラル成分再生用) 構成:ツイーターのみ
●ツイーター : フォステクスFD-55

Cユニット(ステレオ成分再生用) 構成:ツイーターのみ
●ツイーター : フォステクスFD-55


【製品名 NDR-253】
Aユニット(直接波用) 構成:3WAY
●ウーハー : オンキョーW2088B
●スコーカー : オンキョーMDー1239A
●ツイーター : オンキョーTW-374A

Bユニット(モノーラル成分再生用) 構成:フルレンジ4本
●フルレンジ : フォステクスEP-103 ×4

Cユニット(ステレオ成分再生用) 構成:フルレンジ4本
●フルレンジ : フォステクスEP-103 ×4

【製品名 NDR-166】
Aユニット(直接波用) 構成:フルレンジ+ウーハー
●ウーハー : コーラル6L-17
●フルレンジ : コーラル6F-18

Bユニット(モノーラル成分再生用) 構成:フルレンジ2本
●フルレンジ : フォステクスEP-103 ×2

Cユニット(ステレオ成分再生用) 構成:フルレンジ2本
●フルレンジ : フォステクスEP-103 ×2

これらを見てみると、初期型であるD-254とD-203では、AユニットとB,Cユニットに一部共通のものが使われていますが、後期型にあたるNDR-253やNDR-166では、AユニットとB,Cユニットにはユニットの種類やメーカーまでまったく違うものが使われていますね。

これはどういうことなのか。

どうやらN.D.R.システムは、単なる点音源をめざしたシステムではないようなのです。
このことについては私もいろいろと実験をしていますので、順次検証していきたいと思います。

でも、まあこれはちょっとおいといて(^^;)、次回は先にN.D.R.システムの構造の特徴でもある 「スーパーベースラジエータ」 についてご紹介したいと思います。
「スーパーベースラジエータ」 とは、低域特性を改善するために工夫された独自の構造のことです。
どうぞおたのしみに!(^‐^)

古い写真が出てきました\(^〇^)/

.01 2010 N.D.R.システム comment(2) trackback(0)
卒業制作でつくったN.D.R.システムの写真がでてきましたよ~\(^〇^)/

卒業制作N.D.R.システム

東京芝公園近くにある 「ABC会館」 で行われた、「音響技術専門学院」 の卒業制作発表会のステージ写真です。
もう30年ちかく前の写真ですね(^‐^;)

この学校、今は 「音響芸術専門学校」 に名前をかえています。
現在の校長先生は 「ドラえもん(大山のぶ代さん)」です(^‐^)

右のスピーカーがN.D.R.システムで、メインユニットにテクニクスの20cmフルレンジ×3発、ツイータにFOSTEXの 「RP103」 リーフツイータ+音響レンズ、本体後部にはFOSTEXの 「UPシリーズ」 の20cmドロンコーンを装着してありました。

エンクロージャは六角錐の上部をカットした形状になっています。

会場ではクラシックやポップスのほか、私が大阪空港で生録してきた 「飛行機の頭上通過音」 などを流していました。

会場に来られたお客さんの投票で決めるコンテストでは、ハードウエア部門(電気音響部門)でなんと第一位をいただきました!
楽しい思い出ですね(^‐^)

でも、まさか30年後も同じことをやっているとは!
当時は左の本人も想像してなかったと思います(^^;)
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